解説・補足
冬が本編・マニアックであるのに対し、夏は息抜き・冬の為の準備号・雑誌感覚で広い読者層を想定するという制作スタイルがここで確立しました……はずでしたが、雑誌やライトな雰囲気を意識した外伝も、2巻では趣が変わってしまいました。
今回は次回の総仕上げの前に、「屋敷・カントリーハウスの建築様式の整理」(どんな建築様式があって、時代ごとに屋敷の設計図はどう変わったか?)を地図を交えて解説します。
そうした硬い内容だけではなく、イギリスのメイドさんが出ている映像(ドラマとドキュメンタリー)の紹介、『帝國メイド倶楽部』で配布した、そのドキュメンタリー『MANOR HOUSE』のRule(使用人のルール)の翻訳の再掲もしました。
また、長年このジャンルに興味を持つ読者の方向けに、『英国ヴィクトリア朝キッチン』の使用人の食事箇所の原点である英書の翻訳を掲載しました。これは直訳であまり読みやすいものではありませんが、メイドさんたちが何を食べていたのかを知る重要な手がかりとして、掲載に踏み切りました。
そして最後が、短編小説です。ひとつは小さなお嬢様に仕えるメイドの話、もうひとつはカントリーハウスに勤めた後に結婚したメイドの話です。今までに制作した同人誌内の小説同様、どちらも原稿用紙8~10枚程度の超短編になっています。
表紙は初のカラーとなりました。今までにイベントで使用し、ネットでも公開してきた蓮野さんのカラーイラストが元になっています。表面はコーティングされて、自分の目を疑うような仕上がりでした。表紙に使いたかったので、それが実現できて嬉しいです。
同人誌の情報
発行:2004年08月(絶版)
サイズ/ページ数:A5/68ぺージ
頒価:300円
オフセット印刷
目次
CHAPTER 1
『階下』の変遷:解説
Downstairs in the country house
CHAPTER 2
『MANOR HOUSE』:紹介&翻訳
The Edwardian Country House
CHAPTER 3
使用人の食事:翻訳
From『THE DUTIES OF SERVANTS』
CHAPTER 4
『ヴィクトリア朝の暮らし 短編集』2篇
-リリィ-
I think of you…
-侯爵と共に-
work-holic in the country house