解説・補足
本ページは同人版『英国メイドの世界』の内容を紹介するページです。同人版は2008年10月に講談社からの刊行が決定し、2年間の大幅な改訂を経て2010/11/11(木)に『英国メイドの世界』と、同じタイトルで発売しました。
■出版にかかわる全体の情報
・『英国メイドの世界』講談社BOX版の総合案内
・講談社BOXからの出版の経緯(出版社名を公開した2009年11月の日記)
■同人誌と講談社BOX版の違い
・内容の相違:目次や情報の見せ方、同人版との相違など補足
・質的な相違:出版社から出ることで同人誌はどう変わったか?
『同人版』の解説・補足
「これ一冊で、英国メイドの世界がわかる」
本の厚さ3.5センチメートル/572ページ
ゲスト10名
総テキスト量・原稿用紙1000枚以上
イラスト枚数32枚(カラー7枚)
制作するのに必要な経験〜八年間
上級使用人とメイドの解説を網羅し、2008年時点で日本で最も詳しい「それぞれのメイドの仕事解説」本に仕上がりました。「メイドに興味がある」「英国の屋敷について知りたい」、そう思う方に向けて、今回は作りました。
内容は2001年12月から刊行して絶版になった1〜4巻+外伝1巻の総集編です。数年前に本を制作した時点と現在では資料や知識のレベルが違いすぎ、ほとんどを作り直しました。
コミケは連続12回当選、今回の新刊で12回連続新刊を出せました。
八年間の時を経なければ作れなかった、同人活動の集大成です。
2007年夏コミ刊行予定でしたが遅れに遅れました。しかし、今年の一月から七月にかけてほぼ半年間、集中し、仕上げることが出来ました。その苦闘の様子は、制作日記に掲載しています。
表紙・裏表紙
表紙・裏表紙の画像はGENSHIさんの作品です。「階段の上」「階段の下」、上流階級の主人たちと使用人の世界を描いていただきました。書籍として印刷する際、デザインは王将さんに依頼しています。
ゲスト
ゲストは過去最大の十名を迎え、同人誌を華やかに彩っていただきました。さらに、スペシャルゲストとして、同人メイド界隈では伝説的なサークル『制服学部メイドさん学科』の鏡塵=狂塵様と、阿羅本景様をお招きし、同人から生まれたメイドジャンルについて語っていただきました。
ご期待下さい。
・ハヤシアイラ様/謎屋
・神奈江淳様/カナエジュンネット
・のわきねい様/ノースノマド
・悠々アソブ様/レプはふ
・王将様/電脳メイドしづ子20GB
・GENSHI様/Nine’s Graphics
・河原カズマ様
・蓮野綾一様
・鏡塵=狂塵様/アルクトゥルスの25度下
・阿羅本景様/MoonGazer
今年のコミケカタログより数ミリ厚いです。
同人誌の情報
発行:2008年08月(絶版:初版1000、増刷400部。2010年に大幅改定をして講談社から出版)
サイズ/ページ数:A5/572ぺージ
頒価:2000円
オフセット印刷
目次
○イラスト「連作・夜の風景」
・神奈江淳様
○はじめに
○第一章 文学とメイドさん
○第二章 使用人の世界
・使用人の歴史
・使用人が必要とされた時代背景
・女性使用人について
・使用人のキャリアの始まり
・仕事を見つける
・面接
・紹介状
・契約
・給与
・余談○幕間の章・ある公爵家の物語
○第三章 メイドさん(家政系)
・ハウスメイド
・パーラーメイド
・侍女
・ナースメイド
・ランドリーメイド○第四章 イギリスドラマのメイドさん
○第五章 メイドさん(料理系)
・スカラリーメイド
・キッチンメイド
・コック
・デイリーメイド
・スティルルームメイド○第六章 使用人の衣食住
・制服
・使用人の食事
・使用人が過ごした場所○第七章 上級使用人
・上級使用人
・ヴァレット
・ハウスキーパー
・執事○第八章 特別寄稿・メイドさんの十年
・阿羅本景様 『メイドさん学科 隠居の回顧録』
・鏡塵=狂塵様『ユビキタス・パーラーメイド』「メイドさん」の10年:回顧と展望○第九章 参考資料一覧
○あとがき
■本の反響など
2008/09/01 アキバBlog様にて『英国メイドの世界』が紹介される
2008/09/18 次回『ティアズマガジン』86/P&Rに『英国メイドの世界』掲載予定
■既刊・通信販売委託・終了
2008/09/01 通販在庫完売につき、追加手配中です。
2008/09/03 在庫の発送を行いました。「とらのあな」の発注数が30部です。
2008/09/05 秋葉原1号店に入荷→完売
2008/11/16 『英国メイドの世界』初版3ヶ月で完売&増刷
2008/11/30 委託再開した100部は十日で完売。委託情報は今後こちらのブログに追記します。
2009/05/09 全印刷数の頒布(1000+400部)を完全終了しました。再版予定はありません。
2009/08/17 『英国メイドの世界』商業出版決定
2010/10/04 『英国メイドの世界』講談社から2010/11/11発売予定
2010/11/11 講談社版『英国メイドの世界』の著者による紹介・解説
補足
○既刊(絶版) 一〜四巻+外伝一巻との相違
■一巻『貴族とその屋敷』二〇〇一年刊行
今回は、解説の再掲をしていません。題材が貴族と屋敷であり、もう少し勉強が必要と判断しました。今後、貴族を扱う同人誌を制作予定なので、そちらで補完します。
『貴族とその屋敷』
■二巻『貴族と使用人(一)』二〇〇二年刊行
上級使用人の解説はすべて書き直しています。当時不足した視点と資料を豊富に盛り込みました。過去に登場した「ガヴァネス」については位置づけが難しく、今回は省きました。
『貴族と使用人(一)』
■三巻『貴族と使用人(二)』二〇〇三年刊行
二巻と重複した使用人の歴史を整理し、再編しました。仕事内容自体は極端に変わっていませんが、過去は特定の資料への依拠が目立ったので、リフレッシュしています。
『貴族と使用人(二)』
■四巻『貴族と使用人(三)』二〇〇四年刊行
手記を残した実在のメイドふたりの声から、より具体的な情景描写と解説を行っています。デイリーメイドとスティルルームメイドはあまり変わっていません。
『貴族と使用人(三)』
■外伝一巻『Victorian Life Style vol.1』二〇〇三年刊行
三部構成のうち、『文学とメイドさん』のみ完全な形で移植しています。使用人の職場となった部屋の翻訳資料は可能な限り、個々の使用人解説の中に盛り込みました。
小説はバランスに苦慮し、今回は除外しています。
『Victorian Life Style vol.1』
○『ガイドブック』(二〇〇七年刊行)との相違
『英国メイドの世界』を買う方には、『ガイドブック』は不要です。ガイドブックは総集編準備号、そして「総集編は、初めて買うには高すぎる」と思う方に向けて作っています。上級使用人の小説、執事の解説と一部のイラストはこの総集編に含まれています。「既刊同人誌の歴史」と、「メイドの短編小説」などはこの総集編に入っていません。
○小説部分について
一巻や二巻、外伝一巻にて扱った「章と章の間を埋める」小説は総集編に盛り込めませんでした。小説パートの補完は別の形で行う予定で、方針が決まり次第、ブログにてお知らせいたします。
ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん
■誤植
P.147/下段06行目:パーラーメイドの項:『これお見る限りでは……』→『これを見る限りでは』
P.542/『観光地・パンフレット』の行が不要
P.563/下段16行目:あとがきの項。『総集編準備郷……』→『準備号』
P.565/下段01行目:あとがきの項。『総集編準備郷……』→『準備号』