[同人誌]ヴィクトリア朝の暮らし 5巻 使用人の生活風景


解説・補足

総ページ数100、解説、短編小説7本+中編小説1本、という陣容です。既刊同人誌を読んでいれば楽しめますが、持っていなくても楽しめる仕上がりになっています。

解説部分は「使用人の転職」と「日常生活」、これは百年前の人々がどういう環境でどういう過ごし方をしていたかという内容になるので、メイドが好きとかヴィクトリア朝が大好き、という人以外にも対応した作りになっています(結果として)。

短編小説は続き物があるものの、ほとんどは一発勝負、初めて当同人誌を手に取る方に対応できる内容です。本当は、表紙の戦闘力が高かった去年の外伝2巻で、こうした汎用的な内容を扱わなければならなかったのですが、あまりにも濃い内容を凝集してしまったので、そこだけで判断されたかも、という苦い思い出があります。

今回は表紙と中身が一致しており、気軽に手に取りやすく、読みやすい内容になっています、と自分で言うのもなんですが。勿論、今までの読者の人には何倍も楽しんでいただけますし、期待を裏切るような真似をせずに済みました。誤字脱字や言い回しのミスも過去最低のはずです。

今回、表紙は『M.O.E』で知己を得ましたGENSHIさんにお願いしました。

表紙は、『M.O.E』に寄稿して今回再掲する小説の登場人物・ハウスメイドのエル、裏表紙は4巻で登場したものの、うまく描写できなかったセシリーです。セシリーは本当は今回の新刊で載せる中編『すべて初めから』の主役キャラクターでした。先んじて4巻に出してしまい、てんぱっていたせいでちょっと描写・方向性をミスってしまいました。今回の新刊5巻の主人公キャラなので、裏表紙に登場です。

もうひとつ、前回からお願いしています河原さんからもイラストが届きました。可愛らしい村娘と、彼女がメイドになったときの服装……というのを、例の奇天烈資料『Avoid Being a Victorian Servant! 』のイラストを参考に、描いてもらいました。制服の解説も、そこから翻訳して足しこむつもりです。イラストは当然、原書とはまったく違った、素晴らしく可愛いものです。

今回は解説+小説+イラストを含め、過去最高レベルの同人誌になれた……らいいなと思っています。

同人誌の「とらのあな」への委託は、夏コミ参加後に行います。

今後の夢は、自分が今までに書いた短編小説や場面を描いてくれる漫画家さんに出会うことです。身内に聞いている範囲では、短編小説の好みはいろいろ違っていて、どの小説が支持されているのか、実はわかっていません。

同人誌の情報

発行:2005年08月(絶版)
サイズ/ページ数:A5/100ぺージ
頒価:600円
オフセット印刷

目次

■第七章 使用人の日常生活
短編:『擦り切れた膝』をオープニングに。
転職
・転職事情/使用人の四分類
・次の職場の探し方/辞職する
・職を辞する理由/離職率について

使用人の日常生活
・いつ休めますか?/どこで何をしましたか?
都市・屋敷/屋内・外出で分類

■幕間の章 村娘、メイドさんになる

■第八章 ヴィクトリア朝の暮らし短編集
ブリキのトランク
階段の途上
夕暮れは、明日へ
通り、過ぎてゆく
束ね髪
いっぱいの、トランク
すべてはじめから

■ゲスト・コメント
■参考文献集
■終わりに
■付録・英書資料翻訳

誤植

P.4:目次「使用人の日常生活」→「使用人の生活風景」
P.5:まえがき「使用人の日常生活」→「使用人の生活風景」
P.7:タイトル「使用人の日常生活」→「使用人の生活風景」
P.27:「地方の酒造家の娘が」→「地方の牧師の娘が」
P.94:おくづけ「使用人の日常生活」→「使用人の生活風景」