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[DVD/映画/映像]
イギリス・ロンドン
『日の名残り
原作:カズオ・イシグロ
主演:アンソニー・ホプキンス、エマ・トンプソン
時代:1920〜40年代・イギリス
本も買いましたが、たまたまビデオ屋で売っていた(下手な資料集よりは安い値段)ので、思わず買ってしまいました。この話はかつて大貴族に仕えた執事の話です。
屋敷はアメリカの富豪の手に渡り、屋敷自体も人数が減っていて寂しくもあるのですが、前の主人である英国貴族の最盛期も織り込み、そこに執事が好意を抱いていたと思えるハウスキーパーの女性を絡めることで、話が非常に膨らみます。
この映画の素晴らしいところは、原作の雰囲気を壊さず、また原作では体験や実際に見たことが無いだけに伝わらなかった、「貴族の屋敷」「使用人の動き」を見られた点です。アンソニー・ホプキンスも最高に渋く、感情を殺して職務に邁進する執事像を見事に描いています。
しかし、やはり面白さは原作にあると思います。原作では執事の一人称で書かれており、「理想とする執事像とは何か?」「主人への尊敬」など、実際に作者が執事ではないかと思えるほど、執事の内面世界がそこにあるのです。
原作を読んでから、映画を見ることをオススメします。
時代は、第一次大戦後〜第二次大戦後の、1920〜40年代の間と思われます。
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