|
[DVD/映画/映像]
イギリス・ロンドン
『名探偵ポワロ』
原作:アガサ・クリスティ
制作:GranadaTV
放送:NHK
主演:デビット・スーシェ、ヒュー・フレイザー
時代:1910〜60年代?
既に第一次大戦後と、ヴィクトリア朝が終焉してから時間が経っています。乗り物も自動車が取って代わり、飛行機も飛び、海外(アメリカ)との電話も通じる時代です。女性の衣装は開放的になり、優婉な線を描いたスカートは姿を消し、煙草を吸い、肩を出した「モダン」な女性たちが、数多く登場します。
しかし、そう簡単に文化そのものは消えません。貴族は残り、金持ちたちもカントリーハウスで暮らし、食事や晩餐、パーティの席は往時とは違った形ですが、選ばれた階級の豊かさを再現しています。時代背景こそ異なるものの、物の考え方、描かれる貴族や金持ちの暮らしは美しく、また使用人たちも健在です。
英国の広い庭園や屋敷へ最初に興味を抱いたのは、この作品と言っていいでしょう。
あとは意外にメイドさんと執事が数多く出てきます。この時代のメイドさんはヴィクトリア朝的な住み込みが減り、通いが増えました。次第に屋敷も使用人エリアを切り詰めて、その費用負担を減らしていったのが理由の一つとされています。
またレストランやホテルのサービスが充実したことで、レストランでは男性使用人、ホテルではメイドさんが雇用される機会が増えました。
それでもヴィクトリア朝的な使用人が就職するのに必要な紹介状は健在だった模様で、幾つかのエピソードで、それが出てきます。
|