制作日記


2002/03/21(木)

有給が取れたので連休ですが、読書はとりあえず、一冊が読み終わりました。『Country House』と題したストレートな本は、手書きと思える文字で書かれて読みにくく、またイラストもやや立体感の無いものですが、カントリーハウス内の暖炉やお風呂、トイレ、ランプ、執事の部屋など幅広く扱っていて、他の本を補完してくれるものでした。32P程度でイラスト主体なのであっさり読めます。

しかし、『The Country House Servant』は危険水域に突入です。この著作者は「ランドリーメイド」に尋常ではない拘りを持ち、本の半分以上がそれです。『従僕』はいいものの、『ハウスメイド』はぞんざいで、あとはひたすら「洗濯」の話です。

その文章内で引用された文献に、日本語訳されている本があったのはいいのですが、「ランドリーメイド」の詳しすぎる職務と専門用語に泣きそうです…極めてやります、この連休で。

それはさておき、私生活で最近、アニメづいています。『銀河英雄伝説』を第一期から第三期まで見たり(更新していなかった理由はこの辺です)、『魔神英雄伝ワタル』のDVDが発売されたので、購入したり…。

『ワタル』は「アニメ雑誌」を買うようになったきっかけのものですし、OVAの試写会にも行ってしまいました。DVDを買うときにはスーツ姿だったのですが、店員さんが「白い透ける袋」に入れてくださいました。さすがに恥ずかしいので「透けない袋」にしてもらいました。「弱気な人は嫌い」とのナディアのオープニングの歌詞が浮かびますが、強気すぎるのもどうかと思いますので、ご諒承ください。

もはやオープニングだけで涙腺、ゆるみまくりです。実は第一話を見逃しており、地方局での再放送も第二話、レンタルビデオも無かったと思うので、初めての第一話です。1988年、14年前の作品です。いろいろと台詞を覚えています

もう作業が進んでいない言い訳もしないのですが、さらに先週、『指輪物語』の映画にも行きました。そこで、ひとつの幻想が壊れました。

日本語の小説を子供の頃に読んだ方は共感いただけると思うのですが、『ゴクリ』っていましたよね? 指輪を追いかける「いとしいしと!」と叫ぶあの不気味な奴です。映画の予告編では彼について一切の情報が無いので、「黙殺されたのか」と思っていましたが、登場していました。

違う名前で。

『GOLLUM』という名前で。

家にあった『MERP(指輪物語ロールプレイングゲーム)』のイラストを見ても、『ゴクリ』ではなく、『GOLLUM』です。これは許されることなのでしょうか? 翻訳者の『超訳』以上です。

フランス人が「トゥ・ライモン」と思い込んでいたものが、「ドラえもん」だったぐらいの衝撃ではないでしょうか?(たとえであって、事実ではありません) それに名訳「馳夫」の原文が「Strider」とは…自分が子供の頃に読んだ『指輪物語』の翻訳をした人、ひどすぎませんか?


2002/03/03(日)

昨日は友人と久々に会い、少しコミケの話をしてきました。創作意欲が湧いてきましたが、そんな気持ちをさらに盛り上げてくれたのが、夏用に作ってくれた予告編の『FLASH』です。本人から「そういえば英国をモデルとした物語だよね」と言われました通り、微妙に文字の表現が異なっていますが、ゲームや映画のオープニングのように秀逸で、感激しました。

これに恥じないよう、創作の方をきちんと進めようと思います。帰ってきたら昨年から待ちに待たされた資料の一冊が届くと連絡がありました。制作の構想も大筋で出来上がってきているので、後は建設的に書けるよう、頑張ります。

…十二時間後、本が届きました。昨年末に頼んでいた、The Rise and Fall of the Victorian Servantです。海外から幾つも取り寄せたのでしょうね、私が頼んだので、今は在庫が出来たようで待たされること無く、4〜14日以内で配達可能だそうです。

この本は今までにある程度我流で(名前・イラスト・レビューを基準に)選んだ本と異なり、きちんとした日本の本の幾つかの参考文献に載っていたものです。表紙と内容をぱっと見ただけですが、素晴らしいです。

最後の最後に本当の良書との出会いがあったと感じています。きちんと読むにはまだまだ時間がかかりますが、これは「写真」「図表の資料」「分類方法」などから、最上級の資料と見て間違いないでしょう。今から読むのが楽しみです!


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