[同人誌]ヴィクトリア朝の暮らし 7巻 忠実な使用人


解説・補足

今までにメイドさんについて、カントリーハウスについて、詳細な解説をしてきましたが、そうしたヴィクトリア朝や使用人の生き方に迫る、詳細な資料は、これが最後になります。

今回は、三部構成です。

主人と使用人の絆
使用人の恋愛と結婚
男性使用人

いずれも、それだけで一冊本が作れるだけの内容です。主人と使用人の絆は、「隷属」「雇用」という関係性だけではなく、様々なエピソードで、実在した使用人と主人との姿に光を当てました。

使用人の恋愛と結婚は、当時の価値観や社会規範に縛られた中での、恋愛と生き方を扱いました。日本では出版されていない資料を中心に、当時の実像や、「階級を越えた恋愛が存在しえたのか」を、問いかけます。

男性使用人編は、実に2001年に構想を立ててから、五年の歳月を経て完成させた資料本です。ただ資料を読み漁るだけではなく、興味を持ち、時間を費やした上で、初めて蒸留される「エッセンス」を、お楽しみ下さい。

そして、今回もゲスト様を迎えられました。コミティアを中心に活動される作家「のわきねい」様(ノースノマド)です。テーマのひとつ「使用人の恋愛と結婚」にマッチするイラストで、花を添えて下さいました。

表紙は今回もGENSHIさんにお願いしました。中身はメイドさんもありますが、執事&フットマン、「男」が表紙です。

長々しい説明はさておき、目次をご覧下さい。ページ数は180ページ、本の厚さは約1cm。作りこんだ魂を、手にとって感じていただければ、幸いです。

同人誌の情報

発行:2006年08月(絶版)
サイズ/ページ数:A5/180ぺージ
頒価:1000円
オフセット印刷

目次

ヴィクトリア朝の暮らし 7巻 忠実な使用人

第十一章 使用人と主人の絆
■使用人と主人の絆
【1:階級の壁】
○1-1:物語で描かれる世界
○1-2:日記や手記で伝わる世界

【2:社会的に見た主人という存在】
○2-1:従者から、使用人へ
○2-2:学問的な三分類

【3:主人との絆~課せられた制約、暖かな関係】
○3-1:主人との関係:マイナス
○3-2:マイナスの中でも極端な事例
○3-3:主人との関係:プラス
○3-4:逆転の構図
【4:主人への複雑な想い~マーガレット・パウエル】
【5:最後に】
■番外編~風変わりで、魅力的な主人たち
○マーガレット・パウエル
○フレデリック・ゴースト
○ローザ・ハリソン
→公開中(実在したメイドの言葉、主人の面影)
第十二章 使用人の恋愛と結婚
■使用人の恋愛
【1:使用人という境遇】
【2:どこで出会いましたか? 誰と出会いましたか?】
【3:階級を超えた恋愛】
【4:妊娠の行方~もうひとつの行く末】
■使用人の結婚
【1:使用人の働き方による結婚の違い】
【2:結婚式】
【3:結婚生活】
【4:興味深い結婚観】
■メイドさんの恋
【1:実在のメイドさん】
【2:身分違いの結婚】
【3:物語から】
【4:映画】
【5:コミックス】
【6:ロシアから】

第十三章 男性使用人
■男性使用人について
【1・その歴史】
【2・男性使用人のコストは高い】
【3・一般家庭とは縁が無い使用人】
■見習い少年(~ボーイ)
【0・導入の小説】
【1・ボーイ~キャリアの始まり】
【2・名称として存在した「ボーイ」】
【3・仕事の内容】
【4・待遇と将来】
■フットマン
【0・導入の小説】
【1・フットマンとは?】
【2・仕事の内容】
【3・フットマンの種類】
【4・特殊な立場・エピソード】
【5・制服】
【6・終わりに】
■ゲームキーパー
【0・導入の小説】
【1・ゲームキーパーとは?】
【3・特殊な立場・エピソード】
【4・待遇】
【5・終わりに】
【6・参考資料】
■コーチマン・グルーム
【0・導入の小説】
【1・厩舎スタッフ】
【2・仕事の内容~コーチマン編】
【3・仕事の内容~グルーム・厩舎編】
【4・特殊な立場・エピソード】
【5・制服】
【6・終わりに】
【7・参考資料】
■ガーデナー
【0・導入の小説】
【1・ガーデナーとは?】
【2・仕事の内容】
【3・特殊な立場・エピソード】
【4・終わりに】
【5・参考資料】

■短編小説・踏み出したその先に
■スペシャル・ゲスト「のわきねい」様
■絵師あとがき
■解説・あとがき
■同人誌・既刊紹介
■終わりに