[映画/ドラマ/映像]Edwardian Farm(エドワーディアン・ファーム)

Edwardian Farm: Rural Life at the Turn of the Century

著者/訳者:Alex Langlands Ruth Goodman Peter Ginn

出版社:Pavilion( 2011-01 )

ハードカバー ( 287 ページ )



※上記は映像番組を書籍化したものです。


英国では「過去の暮らしを体験・再現する」ドキュメンタリーが流行しています。『Edwardian Farm』は『Victorian Farm』の続編で、同作品に登場した3人(Peter Ginn,Ruth Goodman,Alex Langlands)が、エドワード朝の農場生活を体験する番組です。舞台となるのはMorwellham Quayという、Devonにある河の港の街で、19世紀の街並みが残されています。

 

エピソードは全12話です。1話目ではそれまで使っていなかった家屋(コテージ)を掃除し、家具や調味料や日用品を運び入れて、テーブルクロスやカーテンでインテリアを整えて生活空間を作り、農場暮らしを始めます。この村には他にも同じように生活している人がおり、体験する3人組は「新しい村人」として振舞います。

3人組は全員昔の服を着用し、農法や家畜の育成もエドワード朝の手法を取り入れたものとなります。ところが、冒頭からコテージの石炭ストーブが思うように動作せず、煙突掃除から始まります。ヒイラギの枝葉を束ねた物を煙突に通して、煤や外部から入った汚れを落とすわけです。

基本的に女性のRuth Goodmanが家事を担い、コテージを舞台に当時の掃除、洗濯、料理を行うのは『Victorian Farm』と同じパターンです。一方、男性陣のPeter GinnとAlex Langlandsは農作物の作成や家畜の育成を行う役割分担をしています。

1話目では地質を整えるために、石灰石を調達したり、家畜を集めたり、家畜の小屋を建てていく点です。この番組で面白いのはこのような目的に対して、当時の手法や技術を備えた専門家が登場し、3人組を助けてくれる手段を提供してくれる点です。

羊飼いが登場し、彼らの農場に羊がやってきます。また、河の港に運送船で運ばれてきた干し草を引き取り、干し草を置く場所を作ります。高床式倉庫みたいな石の土台の上に、材木を積み重ねて干し草を載せていきます、

次に出会うのが石工です。羊のエサ用の石桶(正方形)を作るため、必要な花崗岩を石が転がっている現地で調達します。そこで石を動かすのに蒸気式のクレーン!が登場し、職人が石を削って中身をくりぬいていきます。さらに、干し草の山(rick)を雨から守るために、すだれのようなものを作ります。ここでも、藁を編み込むための道具や技術を持った人が登場します。

その後、調達した石灰岩(10トン)をかまどで焼いて「生石灰」にする処理をしていますが、これが珍しい光景です。数メートルの深い坑のかまど(底は穴が開いていて、横穴に通じている。そこがかまどになって火を入れる場所)に石灰岩→石炭を交互に繰り返して敷き詰めて、最後にかまどに火を入れて、三日三晩焼きます。そして、焼くことで脆くなった石灰を馬車に積み込み、土地にばら撒いていきます。

Ruthはあまり登場しないです。彼女の娘がやってきて、一緒に床に敷くラグを作って足元を温めたり、羊の頭でシチュー作りを始めたり。シチューはポテトに玉ねぎとネギとオートムギですかね、一緒に煮込んでます。で、この辺の羊の肉は当時はオーストラリアから冷凍で運ばれてきて安かったと。

1話目の最後は、コテージでシチューをメインにしたディナーです。パンも焼いてあり、蝋燭に照らされて食事をし、食後はお茶を飲んで寛ぐという感じで、かなり濃い1話目ですね。このペースで書くのは大変なので、興味のある方は英語版DVDを是非。

『Victorian Farm』とどう違うの、と言われると微妙かもしれませんが、今回はfishingやminingまでするみたいです。