[特集]ヴィクトリア女王以降の英国王室映画・ドラマ一覧

英国王室は映画・ドラマの題材になることも多く、ヴィクトリア女王以降で興味があったので、簡単に調べてみました。私が見ているものと見ていないものも混ざっていますので、見る機会があったものはそのうち、感想を更新します。


ヴィクトリア女王(在位:1837-1901)

ヴィクトリア女王はメインテーマとして映像化されていますが、喪に服する時間が長かったこともあってか、他の貴族の屋敷にゲストとして訪問するという話をほとんど見ません。

当ブログでの感想:THE YOUNG VICTORIA(邦題:ヴィクトリア女王 世紀の愛)

Prime Videoにもあります。



買ったまま見ていないドラマです。


夫アルバート大公を失った後、喪に服する女王と、ハイランドの住人で女王お気に入りの従僕ブラウンを巡る物語です。ブラウンは女王に近すぎる立場から、女王が「ミセス・ブラウン」と揶揄されたことがタイトルの由来です。



NHKでも放送したドラマです。感想は以下に。
ITV『Victoria』 2016年放送のヴィクトリア女王の最新ドラマ



ヴィクトリア女王とインド人の従者の物語。女王役はジュディ・デンチ。


エドワード7世(在位:1901-1910年)

私の手元に直接エドワード7世が主演しているDVDがありませんでした。在位期間が短かったこともあるかもしれません。ゲストとしてディナーに招かれることや、愛人とされる女性視点の作品はあるのですが。長すぎる皇太子の期間にエピソードは多いのですが、有名な作品をあまり知りません。


この作品はエドワード7世の寵愛を受けたとされるコックの女性、Rosa Lewisをモデルとして、その生涯を扱ったものです。彼女は若かりし頃に英国滞在中のフランス王族の屋敷に勤め、メインのシェフが不在時に料理を担当し、その腕を褒められて呼ばれたときに王子時代のエドワード7世と出会ったとされています。この後、彼女はホテルを経営し、社交界の著名人として名を知られました。



こちらは同じく愛人として著名だったLillie Langtryを主役としたドラマです。やはりその生涯を扱い、こちらの方がドラマの中でエドワード7世が出る比率が高いです。Lillieが社交界でもてはやされる様子や、彼女の讃美者としてオスカー・ワイルドや、肖像画を描く立場としてジョン・エヴァレット・ミレイが登場するなど、ヴィクトリア朝やエドワード朝英国著名人がカメオ出演する雰囲気の作品です。



著名なドラマ『Upstairs Downstairs』では1話だけ、ゲストとして主人公たちの屋敷に訪問がありました。あまりエドワード7世の登場シーンは無いのですが、確か第1部の最終話だったような。王族の訪問は屋敷の所有者にとっても、屋敷で働く執事やメイド、そして何よりもコックにとって思い出となる出来事で、自伝や手記には記録に残っています。


エドワード7世を主役としたドラマ自体はあるようですね。


ジョージ5世(在位:1910-1936年)

最近では『英国王のスピーチ』でジョージ5世・エドワード8世・ジョージ6世に光が当たっていますが、この辺りのドラマをあまり知りません。時代背景的には好きなので、今後広げていくと思います。

記憶が正しければ、執事Ernest Kingが英国滞在中のインドの王子に仕えた際、王子を訪問してきたのがジョージ5世夫妻だったかと。たまたま連絡に不備があり、王子不在でKingが直接対応を行い、屋敷を案内してもてなすという描写があったような。

ジョージ5世の息子のうち、公的にほとんど登場しないPrince John of the United Kingdomの視点で、ジョージ5世の一族や親族、そして血縁でもあったドイツやロシア王族といった第一次世界大戦前後の光景を描いたのが、この作品です。初期のジョージ5世の家族を知る上で、最も素晴らしいドラマだと思います。


エドワード8世(在位:1936年)

ジョージ5世の後を継いだのが、「王冠を捨てる恋」で有名なエドワード8世です。2011年には『W.E.』と題して(ウォリス・シンプソン夫人のWと、エドワード8世のE)、新作映画がマドンナの手で公開されました。

感想:映画『ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋(W.E.)』感想

余談ですが、『英国メイドの世界』『英国執事の流儀』などに登場する執事Ernest Kingは、退位した後にフランス滞在していたエドワード8世にスカウトされて執事となります。Ernest Kingは屋敷を取り仕切る執事の仕事に干渉し、「女主人らしくない振る舞い」をするシンプソン夫人を、自伝の中で批判しました。

私は以下、ノーチェックですが、話題性に富むだけにエドワード8世のドラマは多いようですね。



ジョージ6世(在位:1936-1952年)

ジョージ6世は『英国王のスピーチ』のアカデミー賞主要部門受賞で、今、注目を集めています。

こちらは未入手ですが、ドラマ化されています。



アカデミー賞主要部門を受賞した『英国王のスピーチ』です。感想は別途書きましたので、『英国王のスピーチ』感想というより雑感をご覧ください。

ジョージ6世の妻で、エリザベス女王の母・エリザベス王太后で検索すると、非常に多くの映像が出てきますね。


エリザベス2世(在位:1952-現在)

エリザベス女王になると実際の映像がかなり残っていて、それ自体が映像作品となっています。現在も生きている人物のドラマ化は行いにくいと思いますので、DVDを見ているとドキュメンタリーが多いようです。

先述したErnest Kingはエドワード8世に仕えた後、大富豪→ギリシャ王を経て、エリザベス王女(即位前)の執事となります。娘の新婚家庭をを訪問するジョージ6世の姿も描かれています。そこでKingは王女付きの側近の侍女と影響力争いを行って敵に回し、信頼を失って離職に追い込まれました。

以下、すべて未視聴です。

戴冠式です。



こちらがドラマです。王室をスキャンダルに巻き込んだダイアナ妃の死を巡る女王と王室を描いて話題になりました。ヘレン・ミレンが女王を演じ、アカデミー賞最優秀主演女優賞を得た作品です。


最後に、Netflix配信から。

ザ・クラウン

女王エリザベス二世の即位前から、即位後、そして現在までを扱おうとする独占配信のドラマスリーズ。 ハウス・オブ・ウィンザー イギリス王室の歩み イギリス王室の過去100年の歴史を扱い、どのようにして生き抜いて存続しているかを描いたドキュメンタリー。